多くのことを中途半端に知るよりは何も知らないほうがいい。

双子育児。世相。飯。野球。おじさん。

おじさんとして生きる⑧~「おじさんはモテない」は真実か?おじさん慣性の法則

「おじさんはモテない」…このような印象からおしぼりで顔を拭かないなど、どうでもいい抵抗を試みている年代的にはおじさんな男性がいらっしゃいます。
自分がおじさんであることを認めることを頑なに拒むのは「おじさんはモテない」という固定観念からでしょう。
優しい女性の中にはおじさん側からおじさんであることを全面的に認めているにも関わらず「おじさんじゃないですよ!」と言ってくれたりします。あれも「おじさんはモテない」という発想からくる思いやりなのでしょう…。ありがとう。

本当に「おじさんはモテない」のでしょうか?
…難しい問題です。検証していきましょう。

おじさんは煩悩を捨て去り、最終解脱を成し遂げた存在なわけではないので「モテたいぜ」「ヤリたいぜ」というリビドーはあります。

ただ、おじさんになっていくに従い、リビドーの優先順位が下がっていきます。「モテたいぜ」ただそれだけのためには若いころはできていた無理ができなくなっていくのです。

評判のレストランにいく、ワインに興味ないけどワインバーにいく、意味もなく木更津にドライブなどができなくなります。無理をするぐらいならモテなくてもいい。誤解しないでください。おじさんも「モテたい」んです。でも、そのための無理ができないのです。

いつものように四文屋か藤八で瓶ビール飲みたい…。いつものように帰って野球みたい…。とにかく、いつものように過ごしたい。…それがおじさんです。おじさんこそレリゴーな…つまり「あるがまま」の存在なのです。これがおじさん慣性の法則です。つまりおじさんは慣れたこと、今までそうであったことしかしたがりません。

クラブ遊び(踊る方)が好きなおじさんも「いつものクラブでいつものように過ごす」ためにクラブにいきます。サーフィンが好きなおじさんも「いつものようにサーフィンにいく」のです。モテ系の趣味のあるおじさんも基本的には同じです。

無理できない…いつものように…つまりは相手に合わせれないということが「モテない」のであれば、おじさんは「モテない」でしょう。

しかし、世の中には『東京カレンダー』を定期購読しているおじさんもいます。

単に美味しいもの食べるのが趣味というおじさんは『東京カレンダー』は読んでません。『東京カレンダー』は女性を連れていくに相応しい気のきいた評判のレストランを紹介するための雑誌です。『東京カレンダー』を読んでいるおじさんは女性を評判のレストランに誘いたがっているのです。これは特殊なおじさん、イレギュラーな存在なのでしょうか?

いいえ、安心してください『東京カレンダー』を読んでいるのは「女性と評判のレストランにいくのが趣味」というおじさんです。
そういうおじさんにとっては「女性と評判のレストランにいく」のがいつものように過ごすことなので、おそらく翌週は違う女性と評判のレストランにいます。根本はおじさん慣性の法則に従って生きているのです。

試しに『東京カレンダー』を読んでる風のおじさんにデートに誘われた際に「ボウリングかゲーセンいきたい」と言ってみましょう。たぶん、そのおじさん嫌がります。いつものように過ごせないからです。

「おじさんはモテない」のか…それに白黒つけることは難しいですが、相手に合わせることができないので、万人にモテるおじさんはいない…が一応の結論です。

「モテる」を自負しているおじさんが頭の悪そうな女ばっかり連れているを不思議に思っていた方もいらっしゃると思いますが、それはつまりこういう理由だったのです。