多くのことを中途半端に知るよりは何も知らないほうがいい。

双子育児。世相。飯。野球。おじさん。

おじさんとして生きる⑫~おじさんと恋愛

おじさんとモテについては論じましたが、おじさんとはそもそもどういう恋愛をするのでしょうか?

既婚、独身、バツつき、不倫…と色々なパターンのおじさんがそれぞれ恋愛をしています。
それぞれについて解説していこうか…とも思いましたが「おじさんって大差ない」んで、まとめてその傾向について解説します。

まず、おじさんはさみしがり屋になります。20代のさみしがり指数が10とすると、30代は12、40代は16、50代だと24ぐらいのさみしがり指数を出してきます。つまり、20代の2.4倍50代はさみしがりなのです。

おじさんになるにつれて、なにかしら隙間が出てくるんですね。よくいうと余裕…とも言えます。若いころのように、ギリギリ、ピチピチ、ガチガチで生きなくなって隙間ができるんです。で、そこがさみしい。そこを埋めたい。ある人は仕事で、ある人は趣味で、ある人は酒で…埋める。その一つとして結婚相手、交際相手、不倫相手で隙間を埋めるという行動も起こります。

また、おじさんになると仕事や趣味で隙間を埋めていても、体力の衰えから集中力が続かず、それ以外のこともしなくてはならなくなります。そこで仕事が忙しい時ほどランチビールを飲む。若いころは滑ることだけに集中してたのにスキー場の近くにある美味しい蕎麦屋にいく。という行動をとるのです。これらは体力の衰えから集中力が落ちてやる行動です。また「休日長時間寝る」体力もなくなります。若いころは夕方まで平気で寝てたのに休日も朝の7、8時には目が覚めます。よって土曜日の昼などに隙間ができてしまうのです。その隙間をパートナーと埋めたい…とさみしがりの虫が疼きます。

「休日に旦那がどこか行こうといってくる」「40代になってから旦那が買い物についてくると言いだすようになった」「おじさんと付き合ったら思いの他束縛される」などいう女性からの声を聞いたことはないでしょうか?すべて隙間がさみしいからです。

そして、おじさんはパートナーと手をつなぐようになります。
チャーミーグリーンを使っているから…ではありません。

前に「おじさんは人に合わせるのが苦手」というお話をしましたが、おじさんは「歩くペースを人に合わせる」が上手にできません。
そのためパートナーと手を組んだり、手をつないだりして、強制的に歩くペースを合わせるという方法をとっています。
前時代までのおじさんは自分のペースで歩いて、パートナーが後を歩いて合わせるという方法で歩くペースを合わせていました。しかし今のご時世それは許されません。そこで編み出されたのが手をつなぐという方法です。手綱をパートナーに渡している状態であると言えます。
「年をとって、また手をつなぐようになった…」などとほっこり気分のおじさんもいますが、なんのことはありません。上手く歩けないので、パートナーに引っ張ってもらってるだけなのです。無意識でやっているので、ほっこり気分な発言も出るのでしょうね。

また、おじさんの恋愛は色々なことがうやむやになります。

おじさんは長い人生の中で「人と人と…とくに異性とは分かりあえない」ということだけは学んでいます。そのため若い頃のように恋愛相手に全力でぶつかって傷つけあいながらでもお互いを理解し合うような行動に出ません。また好きなこと以外に対して興味がなくなり、どうでもよくなってます。主張するのも対立するのも面倒になるのです。「ま…君がいいなら、いいよ」とか「うん…どっちでもいいよ」みたいな曖昧なリアクションを多様するようになります。おじさんの中には「はっきりしない!」と女性から何度も怒られて学び、女性の顔色を見ながら「どっちで…いや!こっちだよ!こっち!」という場当たり的なテクニックを獲得する方もいらっしゃいます。

おじさんは結婚に対してもうやむやにする傾向があります。

おじさんは両親も後期高齢者だったり、また分かれた前妻との子どもが私学に入る…といった状況で、なかなか勢いで結婚を決めきれない状況に追い込まれています。そこで大半のおじさんがうやむやで時間を稼ぐ作戦に出てます。白黒つけてすっぱり別れる…は、おじさんには難しいです。先に述べた通りさみしいのでできないのです。うやむやが長く続くわけがない…おじさんだって分かっていますが「このままじゃダメかな?」と悲しい目をするしかなくなるまで追い込まれるてもうやむやさせます。

不倫をしているおじさんもうやむやしか狙っていません。不倫相手に「子どもが大学に入ったら必ず離婚する」などと勢いで期限をきってしまっても「期限が近付けばさらに新しい期限を提示してうやむやにしよう!」と高をくくっています。目を覚ましましょう。

しかし、うやむやは決して悪いことではないのです。みなさんは『失楽園』という映画を観たことがありますか?あれは鴨とクレソンだけしか入ってない白黒はっきりした鍋を好むようなおじさんはうやむやが苦手で結果、自殺に追い込まれる…という教訓を与えてくれました。うやむやも大事なんです。

そしておじさんの恋愛で一番大事な要素…それは体調です。

おじさんは体調に支配されているのです。あらゆるアクティビティーが体調次第になります。「せっかくの旅行なのに…」ということも多くなってしまいます。
食事も体調に相談しないと…なのです。肉が全然入らない日があるのがおじさんです。体調の悪いおじさんは酢の物を好みます。楽しそうにしているが、よく観察するとずくしか食べていない…のであれば、おじさんは無理をしています。察してあげましょう。

また持病を抱えたおじさんも少なくありません。
稀に若ぶって女性の前では持病の薬を飲まないおじさんがいますが、あれは非常に危険です。必ず薬は飲むようにしましょう。
女性からしてもかっこつけて薬飲まなかった挙句、急に倒れられても迷惑なだけです。

交際相手に自分の持病、飲む薬の種類と時間などを説明しておくこともおじさんとして必要な行動です。
また小型のジプロックに飲む時間帯によって、薬を別けておくと、飲み忘れを防げます。
女性の自宅で薬を飲むときは「白湯」を女性にお願いすることでなんだか二人の距離がぐっと縮まった気がします。

ではまとめます。

①おじさんはさみしがり屋
②おじさんは手をつなぐ
③おじさんはうやむやにする
④おじさんは体調に支配されている

以上が、おじさんの恋愛の特筆すべき傾向です。何かのご参考になれば幸いです。