多くのことを中途半端に知るよりは何も知らないほうがいい。

双子育児。世相。飯。野球。おじさん。

おじさんとして生きる⑩~おじさんにならなかったらどうなるの?

おじさんコースを選ばなかった人はどうなるのでしょうか?

まず、勘違いしないでください。別にお腹が出てなくても、金髪でも、ファッションに気を遣っていても、ロック聴いてても、パンクやってても、サーフィンやスノボをやってようが、おじさんにはなれます。もちろんアマチュア無線公営ギャンブル、ゴルフ、アユの友釣り、熱心なG党などのおじさんらしい趣味やこだわりでも同じです。おじさんというカテゴリーの中では趣味やこだわりの差など誤差の範囲内です。

むしろ趣味やこだわりがあった方がよりおじさんらしいおじさんですよね。
あなたの周りにもいっぱいいると思いますよ。筋トレおじさん、健康おじさん、金髪おじさん、ギャルソンおじさん、ロックおじさん、パンクおじさん、波乗りおじさん、雪山おじさん、ハムおじさん、競輪おじさん、ゴルフおじさん、ツリキチおじさん、巨人おじさん…etc 趣味(こだわり)+おじさんで呼ばれているおじさんたちが。それらのおじさんを頭に思い浮かべてください。良い意味で非常におじさんなのではないでしょうか?

自分の興味のあること以外には驚くほど興味を持たず、世間に迎合するわけでもなく、かといってものすごく怒っているわけでも批判するわけでもなく、いつ会っても同じ感じ…。独特のバイブスで周りにいる人たちにちょっかい出したり、笑わせたり、煙に巻いたりしている。
趣味の場で会うそれらのおじさんはいい意味で仕事をしている姿が想像できません。携帯で仕事の電話をしているのを何かの拍子に見ちゃって軽く引く…そんな感じ。つまりおじさんであることと容姿とか服装とか趣味とかは関係がありません。

では、おじさんにならないためにはどうすればいいのでしょうか?

おじさんにならないためには、おじさんであることを自ら全力で否定し、周りにもおじさんと思われないために、ダイエットする、積極的に流行をとり入れる、若者と話を会わせる、最新のビジネストピックに自分の仕事とはほとんど関係ないのに敏感になる…などの努力が必要です。

「知らんがな…」とか「興味ない」とか「そういうの、俺いいや」「ま、後は若い人で…」「肉より魚がいい」「帰って寝たい」「天下一品は体調よいときじゃないとキツイ」「うどんぐらいしか食べる気しない」「スムージー…不味い。青汁とどう違うの?」「ヘルシア緑茶なら飲んでるよ」「パンケーキって粉もんやないか。だったらお好み焼きがいい」「なんじゃこの甘いポップコーン…!」「『酒と泪と男と女』か『夢芝居』が歌いたい」「中村雅俊加藤剛みたいな顔に生まれ変わりたい」「バラエティー番組疲れる」などの発言が厳しく禁止されます。

その懸命の努力の挙句「なんかチャラチャラした中年」「若づくりの細い人」「なんか…年齢不詳で気持ち悪い」「いい年こいて、浮ついてる人」「まったく貫禄がない」「なんかキモイくない?」「若く見られたい下心が痛い」などと「だったらおじさんの方がよっぽどマシ」な称号をつけられるリスクも付きまとうのです。

クレヨンしんちゃん』でしんちゃんが美魔女怪人オバーンにこう言ってました。「もっと楽に生きていいんだぞ」…と。

おじさんになることを拒み、必死に抵抗する…そういう厳しい生き方もアリです。間違ってはいません。
でも、今の自分を受け入れた認めた結果、それが「おじさん」なのであれば「おじさん」になるのも決して悪いことではない…。私はそう思います。
そして、どうせ「おじさん」になるのであれば「良いおじさん」「カッコいいおじさん」になりたいのです。